2017年5月14日日曜日

六郷小学校5年生総合学習「つながる小道をデザインしよう」

六ちゃん散歩道。奥は学校菜園
 六郷小学校5年生128名は、食や農の視点で地域の良さを見つけることをねらいとした総合学習の一環として、校庭の一角にある「六ちゃん散歩道」と名付けられた小道と、その先にある学校菜園を含めた空間全体をデザインする活動に取り組むことになり、ネットワーク仙台がこの活動を支援することになりました。活動のタイトルには、小道が菜園(食や農)だけではなく、地域の人、世界の人、未来の自分など様々なものにつながっていることに子どもたち自身が気づいていってほしいという願いを込めています。



「禅タングルでデザインしよう」
  201752日(火)
子どもたちは、1時限目は小道に集まり、校長先生から小道のデザインしてほしいという依頼を受けました。また、小道周辺から、葉っぱや小枝や石ころなど自然物をひとりひとつずつ拾い集めてきました。
2時限目からは体育館に集合して、ネットワーク仙台の指導でデザインの練習に取り組みました。はじめに、シャボン玉がゆっくりと空中を動く様子と、3つの風船を同時に飛ばして一瞬で空中を舞う様子を観察し、それらの軌跡を、マーカーを使って線や矢印で表す視覚言語の練習です。先生たちがシャボン玉を吹いたり風船を飛ばすたびに体育館は賑やかな歓声に包まれました。回数はそれぞれ5回で、そのうち1回を描く約束でしたが、なかには張り切って複数回を描く子もいました。
その後、拾ってきた自然物をルーペで観察してスケッチする活動に入りました。前の活動で使い慣れてきたマーカーを上手に使って丁寧にスケッチ。そのスケッチには観察して気づいたことを、建築家のように引き出し線を使って書き出します。葉っぱに、虫が食ったあとがあることや葉脈に太いところと細いところがあること、小枝にキズがたくさんあることなど、注意深く見て書き留めていました。3時限目の間に20分の休み時間があるのですが、その時間を惜しんでトイレ休憩5分だけで活動を続行、3時限目に突入しました。
はじめにデザインパターンについて学びました。パターンとは、「うず」「らせん」「放射」「格子」「リズム」「対称」「直線」「分岐」などの自然界にある約束事のある形のことで、建築家やデザイナーは、よくこの自然のパターンを使ってデザインしています。子どもたちは、自然のパターンと建築の実例を対比させた、アン・テーラー博士(建築と子供たちの創立者)の作った美しいスライドを食い入るように見つめていました。
パターンがおおよそ理解できたところで、いよいよ禅タングルに挑戦です。まずは、9㎝四方の白画用紙の四隅(端から少し離して)にマーカーで点を描き、それらを線でつないで四角形に囲みます。次に、四角形の囲みのなかに自然物のスケッチをよく見て、その中にさきほどのパターンが見つかればそれを使って線を描き、特にパターンが見つからない場合は好きなパターンを使っていろいろな線を描いていきます。最後に、描いた線画の上に4B鉛筆で太線や影を加えていきます。すると、平面なのに立体的に見えてくるからあら不思議。禅タングルに残された時間はたったの15分。こんな短い時間にもかかわらずどの子も見事な作品に仕上げていきました。宿題にした2枚目も描き上げる子も多くいました。カンディンスキーかミロかと思わせる作品の数々でした。

この授業の続きは、530日に行う、酒井敦子さんとベンジャミン・ヤングさんによる「道ってなんだろう」の授業です。お二人は、米国南フロリダ大学オーナーズカレッジで、専任インストラクターとして活躍中です。


オーナーズカレッジとは:大学の様々な学科から集められた成績優秀な生徒の視野を広げるために、自分の専門外の科目や体験学習を盛り込んだ学際的な一般教養科目を斡旋する特殊な部署。教授群も様々な学部から集められ、幾つかの分野を一つのコースに合体した、いわゆる総合教育を提供することが求められている。
風船の大レース
ルーペで葉っぱをよく見てみよう
桜の花のスケッチ

禅タングル。鉛筆で立体感をだしています




2017年3月13日月曜日

上杉公園デザインプロジェクト~模型完成発表とプレゼンテーション~

128日(木)
6年生が10月から取り組んできた上杉公園の模型がついに完成しました。完成発表と、上杉公園デザインを依頼した仙台市青葉区へのプレゼンテーションは、(公社)日本建築家協会東北支部宮城地域会が開催するアーキテクツウィーク2016のなかで行われることになり、子どもたちはせんだいメディアテークの1階オープンスクエアに集合。会場は、保護者、市民、建築家、学生などたくさんの大人でいっぱい、立ち見も出るほどの盛況でした。
子どもたちは、デザインの工夫のポイントについて、展示してある模型をiPadを使って動画でライブ配信しながら、「七色公園(61組)」「上杉グリーンヒルズ公園62組」「上杉公園(63組)」「上杉Circle公園(64組)」について発表。
「様々なことに使えるよう中央に広い芝生広場を作った(ボールエリア)」「木を植えて遊ぶ場所を区切り景観もよくしている(ボールエリア)」「災害時にベッドやベンチになるシーソーがある(遊具エリア)」「2つの大きなアスレチックのほかたくさんの遊具がある(遊具エリア)」「車いすでも使えるジョギングロードを作った(休憩エリア)」「自然がたくさんあり、動物たちとも触れ合えるようにした(休憩エリア)」など、公園の持つ様々な機能を考えた公園のアイデアに、詰めかけた聴衆は感心しきりでした。
最後に、仙台市青葉区長に上杉デザインプロジェクトの成果や感想などをまとめた報告書を手渡しました。



立ち見がでるほどの盛況でした

模型を動画で配信しながら来場者に説明    


鳥の目で見ると本物の公園のようです


青葉区長に報告書を手渡しました

2017年3月11日土曜日

上杉公園デザインプロジェクト~模型をつくろうパート3~

1129日(火)
子どもたちは、1115日からグループごとに模型づくりを進めてきました。今日は各グループが製作してきた模型を合わせて見ることからスタート。子どもたちははじめて見る公園全体の姿に夢中になっていましたが、お互いのエリアを行き来できないようになっているなど隣接エリアとのつながりに問題があることに気がつくグループもありました。
全体を見たあとは、各クラスに分かれてグループごとに模型づくりを進めていくのですが、活動にあたっては、全体としてのデザイン、スケール感、道路や上杉コミュニティセンターとの関係、公園の入り口、樹木のリアリティ、安全性などに注意して作っていくように話しました。
各クラスでの模型づくりに入ると、子どもたちはすでにイメージができているようでこれまで以上に集中して取り組んでいました。あるクラスでは、ボールエリアを細かく区切るのではなく、自由に空間を使えるように真ん中に芝生広場を広く設けたり、桜ともみじの木を交互に植えて季節ごとに色を楽しむ工夫が見られました。また別のクラスでは、スタッフとして来ていたJIA宮城の建築家に遊具のスケールについてアドバイスをもらいながら、リアリティ感あふれるアスレティック遊具を作っていました。私たちもクラスを巡りながら、気づいた点を助言していきました。かなり大きい建物(防災倉庫)を作っていたグループには「景観も考えてみてね」。しばらくして戻ってみるとその建物はなくなっていて近くにあった丘の中に移動していました。5mの高い丘をつくろうとして道路に面して高い壁を作ってしまったグループには、「道路を歩いている人に圧迫感があるのでは?」と問いかけました。あとで行ってみると丘はありましたが、道路から後退させて、道路沿いにジョギングロードと花壇が作られていました。
こうして模型づくりと格闘しているうちにあっという間に時間がなくなり、128日のせんだいメディアテークでの発表とプレゼンテーションまで模型を完成させることを約束して別れました。


模型を合わせて隣のエリアとのつながりをみました


何をどこに作るのか分担して作っています


花壇、噴水、ベンチ、街灯など休憩エリアに必要なものを作っています


遊具の一つひとつにもこだわっています