2017年6月30日金曜日

台原小学校土鈴づくりワークショップ

粘土をもらう
2017年621日(水) 
台原小学校3年生104名は、総合学習「台原の達人になろう!」のなかで、土鈴をつくるワークショップに挑戦することになり、ネットワーク仙台は日本建築家協会東北支部宮城地域会との連携によりこの活動のお手伝いをしました。
 お天気はくもりで、午後から雨が降り出したという日で、ほど良い湿気があり、土鈴作りには最良日となりました。
台原地域と焼き物の関係については窯出しの日に堤町まちかど博物館に行ってから教えてもらえる予定。達人に近づけるよう頑張ろうね!
本日の指導は堤人形作家の佐藤吉夫師匠と佐藤明彦師匠。使用する材料と道具は、粘土、乾いた土の玉、新聞紙半分、粘土板、粘土ベラ、タオル。はじめに明彦師匠から作り方を丁寧に説明してもらいます。
こんな模様どうかな
土の玉を新聞紙で包んで小さくきっちりと握ったものを、厚さ8mm程度に平らにした粘土の中に包んで、上の方をつまんで形をつくり、鈴を振るヒモを通す穴を開け、底辺に細長く四角く切り込みを開けます。土鈴を焼いた後、まるめた新聞紙が灰になってなくなるのだと聞いて、子どもたちは「あぁー」と驚いた様子。
 皆大きな失敗も無く形が出来上がり、各自名前を書いてから、師匠のところへ持っていって、最終チェックを受けて完成です。みんなの土鈴は2週間ほど乾燥させて、堤町まちかど博物館の窯で焼いてもらいます。


明夫師匠のチェックを受ける

完成した土鈴

2017年6月28日水曜日

六郷小学校5年生総合学習「つながる小道をデザインしよう〜道ってなんだろう?」

 2017年5月30日(火)
今回は、南フロリダ大学のオナーズカレッジ(honors college)から、ベンジャミン・ヤングさん(哲学インストラクター)と、酒井敦子さん(デザインインストラクター)をお招きし、道に存在する「人、時間、場所」という要素の相互関係を理解するために、哲学とデザインに共通する「ゲシュタルト原則」、空間的な思考(ポジとネガ)の訓練などを盛り込んだ授業をしていただきました。

1時限目:ウォーミングアップ「場面の観察と想像」
1時限目では酒井さんから「哲学でも心理学でもデザインでもいろいろな学びに共通するのは、目で見て考え理解すること、感覚で想像したり創造することが大切」というお話がありました。また、ベンジャミンさんからは哲学とは何かという難しい題に対しわかりやすくお話していただきました。「ものごとのすべてについて考える、物の本質を理解しようとすることが哲学であり、考えることで全員が哲学者になることができる」例として切り株の写真を見せながらベンジャミン先生が「これは椅子ですか?」という問いかけをしたところ、子どもたちは「イエス」「ノー」の二つの意見に分かれました。なぜイエスかという理由については「座れるから」「かわいいから」ノーの理由としては「動かせないから」「デザインされてないから」という意見がでました。また床は椅子ですかという問いかけでは「ノー」の意見がほとんどのなか、一人だけ「イエス」。ベンジャミンさんは、床も座ることによって椅子として使っている、そのときの意思と状況によって床も椅子になることができるという話をされました。役割が代わることで物の定義も代わり、物の定義を考えることが哲学になるということでした。
大学の「知の習得」という講座で行ったパフォーマンススタジオのビデオも見せていただきました。それぞれが表情のない白い仮面をかぶりジェスチャーで相手にシュチュエーションを伝えるというもので、音声が聴こえませんでしたがどんな場面か想像しながら見ていました。
お話の後、様々な設定を想像する初期段階として実習が行われました。A4の白い紙を2つに折り、左側と右側に会話をする人を2人(誰でもよい。キャラクターでもよい。)を設定します。道ばたでの様々な場面を想像し、2人が会話するようにイラストと会話を4つ記入します。初めての試みで難しく捉えてしまった子どもたちもいたかもしれませんが、限られた時間の中で半数以上の子どもたちが記入できたようでした。

「見ることや感覚が大切」と話す酒井さん
「椅子ってなあに?」と聞くベンジャミンさん(左)と酒井さん

道での会話を考える子どもたち



2時限目:デザイン学習「ゲシュタルト(形態)論と空間思考のはじまり」
2時限目のはじめは、「道ってなんだろう?」という問いかけからはじましました。道と一言で言っても英語でPath、Street、Wayなど道の形態によっていくつもの表現があります。ニューヨークのハイラインパーク(1930年代に建てられて使用されていなかった、全長2.3キロメートルの高架鉄道上を開発して作った道・公園。2014年9月にオープン)の写真では、道で休憩したりイベントをしたりしています。道には誰がいるのか?道で何をするかな?を考えなければならないということでした。

「カモに見える?うさぎに見える?」
次に「ゲシュタルト原則」について話していただきました。いくつものだまし絵をスライドで紹介。その絵の中では見方によって「うさぎ」にも「かも」にも見えるもの、「若い女の人」にも「おばあさん」にも見えるもの等があり、子どもたちは大喜びで観察していました。中にはそのように見えなくてどうしたら見えるのか真剣に考えている様子も見受けられました。なぜそのように見えるのか?人間の脳は特徴を捉え見たいものを見るようにできているということ、それが「ゲシュタルト原則」。また、ゲシュタルトの論理では触れることのできるものを「ポジティブ」、ものの間の空間を「ネガティブ」と論理づけられているそうです。
デザインをするときは、「ゲシュタルト原則」のように、ものの見方を変えることや空間である「ネガティブ」もデザインすることが重要であるということでした。

「ゲシュタルト原則」について興味が湧いてきたところで、道の輪郭をデザインするということを行いました。297㎜×257㎜の色紙を縦半分に折り、好きなように輪郭を描きます(輪郭は端から3㎝以内で記入)。折ったまま2枚重なった状態で、はさみで輪郭にあわせて切ります。道自体を強調した「中」のグループと、道の外の空間を強調した「外」のグループの2つのグループに分かれ、「中」グループは輪郭を切った後、2枚重なった色紙を開いてA3のケント紙の真ん中に貼ります。「外」グループは輪郭を切ってから、さらに折り目である中心線も切って同形二つになった色紙を両端に離してのり付けしました。(このグループの場合、A3のケント紙の白が道になる)
中グループ


外グループ


3時限目:デザイン演習「場面設定とデザイン案」
2時限目につくった道の輪郭デザインを台紙として利用し、簡単な場面設定と部分的な場所のデザインを行いました。大中小の色の違う丸い色紙を、それぞれ違ったテーマ(食べる、見る、座る、話す、会う、などの場所の目的を中心としたテーマ)を決めて、台紙内の気に入った場所に貼ります。休憩スペースやスポーツする場所などそれぞれの設定で置く場所を考えながら、モールを使って人間をつくり、どのように人がその場所を使っているのかを表現しました。
最後に全員の道をつなげて長い道をつくり(中グループと外グループと交互に並べる)、床に置いて完成となりました。
短い時間でしたが全体を通してとても内容の濃い授業でした。これからとりかかる小道のデザインのヒントやきっかけになれば良いと思います。
丸い色紙を使って設定した場面を表現(中グループ)
モールで作った人を置いて道を完成
中グループと外グループを交互に並べました